政府と沖縄県は14日午前、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡る訴訟の和解に基づいて設けられた「作業部会」を首相官邸で初めて開いた。県の要請に基づき、埋め立て予定海域に張っていた浮き具を撤去する方向で一致した。
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辺野古移設
この日の会合には、杉田和博官房副長官と安慶田光男副知事らが出席した。県は、和解成立により埋め立て承認は取り消された状態に戻ったとして、浮き具やそれを固定するために沈められたコンクリートブロック、陸上部の取り付け道路などをすべて撤去して原状回復するよう求めた。安慶田副知事によると、浮き具の撤去については、国が「前向きに検討する」と答えたという。ブロックや道路の撤去については次回以降に持ち越された。浮き具は14年8月の移設作業開始以来、立ち入り制限水域を示すため、埋め立て予定区域を取り囲むように数珠状に張られている。今月1日には勝手に中に立ち入ったとして芥川賞作家の目取真俊氏が逮捕されたが、反対派は「和解成立で承認は取り消されているので、浮き具などの設置は違法だ」と指摘していた。