日産自動車は、三菱自動車が燃費性能を偽装した軽自動車の日産ブランドでの販売に伴う損害について、三菱自に金銭補償を求める方針を固めた。利用者が余分に払ったガソリン代や、問題発覚後に販売を停止したことに伴う損失を請求するとみられる。
三菱自、国に机上データ提出 燃費試験で実測一部怠る
日産は、利用者が余分に払ったガソリン代の補償を優先する考えだ。日産のブランドで売ってきた「デイズ」「デイズルークス」について、三菱自はカタログなどで実際より良い燃費を表示していた。三菱自が正しい燃費を算出するのを待って、差額を顧客に補償するため、三菱自への請求に踏み切る方針。顧客への対応を優先する狙いがある。
日産はデイズなど2車種の販売を20日から停止している。本来なら販売できたはずの台数を計算し、販売機会を失ったことに伴う損失分も三菱自と協議のうえ、請求する方針だ。