オバマ米大統領と英仏独伊の首脳は25日、独ハノーバーで開いた会合で、シリア情勢をめぐり、アサド政権と反体制派の停戦合意が崩壊の危機にあることに「深い懸念」を表明し、和平協議の成功を全当事者に強く求めていくことで一致した。会合後、メルケル独首相が明らかにした。
5カ国首脳は、内戦状態が続くリビアの情勢についても協議。統一政府樹立の動きを全面的に支えることが、リビアから地中海経由でイタリアなどに向かう難民の問題の解決にもつながるとの認識で一致した。
また、ウクライナ東部情勢を巡っては、停戦合意が完全に履行されるまでロシアに対する制裁を続けていくことを確認したという。
首脳会合は、オバマ氏の訪独に合わせてメルケル氏が呼びかけ、英国のキャメロン首相、フランスのオランド大統領、イタリアのレンツィ首相が出席した。(ロンドン=玉川透)