受信プラットフォームが崩壊した後のアレシボ望遠鏡
一夜にして、地球の「2つの目」の一つとされるプエルトリコのアレシボ天文台の電波望遠鏡が崩壊した。科技日報が伝えた。
アレシボ天文台を所有する全米科学財団(NSF)は現地時間12月1日、今年2回発生した重大な電気ケーブル事故に続き、望遠鏡の上につり上げられていた受信プラットフォームが同日落下し、望遠鏡の反射盤(アンテナ)の表面を破壊したと発表。死傷者は今の所出ていないが、望遠鏡は使用不能になる可能性が高い。現在最も実現性の高い手段の一つは再建することだ。アレシボ天文台のスタッフはこのほど、望遠鏡が機能を失えば世界の天文探査分野は、中国の貴州省にあるもう一つの「大きな目」、500メートル口径球面電波望遠鏡(FAST)に依存するしかないと述べた。
NSFとSNSの写真を見ると、今回の崩壊による損害は深刻だ。受信プラットフォームが完全に崩壊し、その一部のアルミ板が剥がれ落ち、下の植物がむき出しになっている。
セントラルフロリダ大学が発表した崩壊の近景
崩壊前後の比較(ツイッターより)
NSFのスタッフがすでに現場入りするとともに、望遠鏡の損傷を評価し、天文台のその他の施設の保護を行っている。NSFは、アレシボ天文台のスタッフの経費は引き続きセントラルフロリダ大学から支払われると発表した。またすべての残された研究に尽力し、残された施設の補修を行うとした。
中国「天眼」。FAST公式写真
アレシボ天文台はケーブル断裂により「退役」を余儀なくされたが、50年以上にわたり度重なる台風、トロピカルストーム、地震の試練に耐えていた。重力波、小惑星の特徴の描画、惑星探査などの分野で重大な貢献を成し遂げた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年12月3日