主要7カ国(G7)による北九州市でのエネルギー相会合は2日、継続的な油田・ガス田開発の投資や、透明性のある天然ガスの取引市場づくりが重要だとする共同声明「北九州イニシアチブ」をまとめて閉幕した。
声明では、世界的な資源安が続いていることについて、「投資を減退させ、エネルギー市場と世界経済の不確実性を拡大させている」と問題視。エネルギーの安定供給と世界経済の成長の下支えのため、「官民による継続的な投資が重要」とした。
産ガス国との相対取引が中心で、転売の禁止などの制限が付いた契約も多い液化天然ガス(LNG)については「透明で柔軟な市場が必要」との立場で一致した。転売を禁じるルールの緩和や需給に応じた価格指標づくりなど、透明性の確保に向けて各国が取り組みを進めることとした。
エネ相会合は1日午後から始まり、林幹雄経済産業相が議長を務めた。成果は今月下旬のG7首脳会議(伊勢志摩サミット)に反映される。