シティ・アイシャ容疑者(マレーシア警察提供)
「(男は)大柄で荒っぽいから、終わったらすぐ空港を離れろ」。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件で、実行犯の1人、インドネシア人のシティ・アイシャ被告(25)が、北朝鮮籍の容疑者から逃亡を指示されていたと関係者が明かした。シティ被告が事件後に打ち明けた話として取材に答えた。
それによると、シティ被告は1月初旬、マレーシア人の男から「いたずら番組」への出演を持ちかけられ、撮影者として「ジェームズ」と名乗る男を紹介された。ショッピングモールで見知らぬ女が客を襲う「お手本」を見せられ、空港やホテルでの撮影が始まったという。「ジェームズ」は警察が行方を追う北朝鮮籍のリ・ジウ容疑者(29)とされる。
さらに1月下旬には、ジェームズからインドネシア語を話す「中国人上司のチャン」をカンボジアで紹介された。カンボジアとマレーシアでの撮影は少なくとも10回に上り、報酬は1回100~200ドル。撮影は携帯電話のカメラが使われたという。
殺害現場の監視カメラの解析な…