シティ・アイシャ被告(警察が2月19日に公開)
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で、実行犯の一人、インドネシア人のシティ・アイシャ被告(25)が北朝鮮国籍の男とカンボジアやマレーシアで事前に計10回、犯行の予行演習をしていたことがわかった。
特集:金正男氏殺害
インドネシア当局者によると、シティ被告は1月下旬にカンボジアで計3回、2月にクアラルンプールの空港やショッピングモール、ホテル、鉄道駅で計7回、予行演習をしていたという。このうち、カンボジアへは「ジェームズ」を名乗る男が同行。ジェームズは、マレーシア警察が行方を追っている北朝鮮国籍のリ・ジウ容疑者(29)とされる。カンボジアは北朝鮮の友好国として知られる。
当局者によると、シティ被告はカンボジアで北朝鮮の秘密警察に属するオ・ジョンギル容疑者(54)にも会っていたとみられる。オ容疑者は事件当日もシティ被告に付き添い、犯行を見届けるとすぐに出国。すでに北朝鮮に帰国したとされる。オ容疑者はインドネシアの大学でインドネシア語を専攻し、ジャカルタの北朝鮮大使館で外交官として勤務した経験もあるという。
シティ被告はインドネシア領バ…