得点し、喜び合うジェイテクトの選手たち
バレーボールの黒鷲旗全日本男女選抜大会第5日は4日、大阪市中央体育館で準決勝があり、男子はジェイテクトが、全日本選手権、プレミアリーグに続いて3冠を狙った豊田合成をストレートで下した。前身の豊田工機時代も含めて初進出となる決勝でJTとぶつかる。サントリーの2連覇はならなかった。女子の決勝は2連覇のかかるJTと15年ぶりの頂点を狙うNECの顔合わせ。
■3冠目指した豊田合成、ミス重ねる
男子の豊田合成にとって悪夢の愛知勢対決だった。3冠まであと2勝に迫りながらの完敗。プレミアリーグ終了後に守りを鍛え直してきたジェイテクトに拾われ続け、ミスを重ねた。アタック決定率は豊田合成の41・8%に対し、相手は62%。サーブでは1点も奪えなかった。「大躍進のシーズンだったけど、最後に大きな課題が出ました」。リベロの古賀幸一郎が、かみしめるように言った。
■男子サントリーは終盤で競り負け
男子のサントリーの連覇は消えた。あとがなくなった第3セットは14―14から米山の3連続サービスエースで抜け出して奪ったが、第4セットは終盤の競り合いでJTに負けた。プレミアリーグは7位に終わり、3月の入れ替え戦で残留を決めた。苦しいシーズンの終わりにタイトルを、との思いは届かず。セッターの山本は「チームはよくなってたけど、ミスが出た」。試合直後に涙を流した。
■女子JT、2連覇に王手
女子のJTが2連覇に王手をかけた。2セットを先取すると、第3セットは昨年の決勝で対戦したトヨタ車体を寄せつけなかった。この日で5連戦目。かつて全日本女子で主将も務めた吉原監督は試合前、「コートで倒れたら私が引きずり出してあげるから、ヘトヘトになるまでやりなさい」とゲキを飛ばしていた。レフトの位田(いんでん)は「決勝もすべて出しきって勝ちます」。
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▽女子準決勝 NEC3―1PFU、JT3―0トヨタ車体▽男子準決勝 JT3―1サントリー、ジェイテクト3―0豊田合成