ロシア南部のソチで6日に行われた日ロ首脳会談の前に、プーチン大統領と安倍晋三首相が一緒にモスクワでアイスホッケーの試合を観戦するとの案をロシア側が日本側に打診していたことがわかった。日本政府関係者が明らかにした。ただ日程調整の結果、実現しなかったという。
ロシア側から打診があったのは4月上旬。安倍首相の訪ロにあわせ、5月6日にモスクワで開催されたアイスホッケー世界選手権のロシア戦を両首脳が観戦するとの案だった。
ただ、日ロ両政府の外交当局間では同じ6日にソチで首脳会談を行う方向で調整を進めており、日本政府は新たな提案を日程に組み入れるのは厳しいと判断した。また、ウクライナ問題をめぐりロシアと米国が対立していることから、「首相とプーチン氏が楽しそうに観戦する姿が世界中に報道されるのはまずい」(政府関係者)との配慮もあったという。
プーチン氏は柔道やアイスホッケーの愛好家。2000年4月の日ロ首脳会談では、当時の森喜朗首相とサンクトペテルブルクでアイスホッケーを観戦し、同年のプーチン氏の公式訪日が決まった。