家具転倒防止のつっぱり棒や非常食が並ぶ、イオンモール香椎浜の防災用品売り場=11日、福岡市東区香椎浜3丁目
熊本地震以降、九州の消費者の購買行動に変化が起きている。閉店している商店も多い熊本や大分だけでなく、それ以外の小売りの現場でも客足や売上高が戻っていない。一方、地震対策グッズは売り上げが増えている。
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熊本地震 災害時の生活情報
日本銀行北九州支店の福本智之支店長は今週の定例会見で、管内の状況について「消費者マインドが慎重化している」と説明した。
岩田屋三越は、4月の売上高が前年より5%減ったが、そのうち3%分が地震の影響とみる。入店客は5%減。時計や宝飾品など高額商品の買い控え傾向もあった。井筒屋(北九州市)は客足は前年に近かったが売り上げが若干落ちた。熊本と大分の農産物や酒を特集したコーナーは人気だが、衣料品や高級品は苦戦が続く。ゆめタウンやゆめマートのイズミ(広島市)は地震以降、売り上げが数%落ちた。広報担当者は「気持ちの面で自粛ムードがあるのかもしれない」。