火災の後も自宅で営業を続ける美容師の荒牧レイ子さん=5日午前11時1分、熊本県南阿蘇村、高橋雄大撮影
熊本地震の本震翌日、熊本県南阿蘇村で一軒の美容室が火災に遭った。被災者向けの炊き出しの準備で、店を切り盛りする女性らが外出していた最中、隣の建物から燃え移ったとみられる。「めげていられない」。女性は隣接する自宅の居間を臨時の美容室にして、営業を続けている。
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熊本地震 災害時の生活情報
荒牧レイ子さん(73)の「レイ子美容室」は1964年に村内で開店し、地元の常連客たちに愛されてきた。火が出たのは4月17日午前10時ごろ。消防によると、美容室の隣で荒牧さんの家族が経営する居酒屋の調理場付近から出火したとみられるという。
荒牧さんは水くみに出かけていた。美容室の方向から立ち上る黒煙に気づいた。祈るような気持ちで引き返したが、炎を見て頭が真っ白に。結局、美容室の天井は焼け落ち、店内は水浸しになった。