東京電力福島第一原発事故で福島県南相馬市の南部などに出されていた避難指示について、政府は27日、7月12日に解除すると発表した。原子力災害現地対策本部長の高木陽介・経産副大臣が同市で桜井勝延市長と協議し、合意した。対象人口が1万人を超える地域についての避難指示が解除されるのは初めて。
解除されるのは、帰還困難区域(5月1日現在1世帯2人)を除く小高区全域と、原町区の一部の避難指示解除準備区域と居住制限区域(同計3516世帯1万967人)。
政府は除染などで放射線量が安全な水準に下がり、インフラの復旧なども整うとして当初は今年4月中の避難指示の解除をめざしたが、解除の条件だった宅地まわりの除染などが完了せず、次の解除目標を「7月1日」としていた。