自宅で報道陣に対応するオマル・マティーン容疑者の父セディーク・マティーン氏=フロリダ州、小林哲撮影
米フロリダ州オーランドで起きた銃乱射事件のオマル・マティーン容疑者の父、セディーク・マティーン氏が12日夜、事件現場のオーランドから約200キロ離れた同州ポートセントルーシーの自宅で朝日新聞などの取材に応じた。容疑者が過去にFBIから事情聴取されていたことについては「知っていた」と認めたが、「妻や子どもたちを大事にする、ごく普通の男だった。教育を受け、学位も持っている。私が知る限り、息子は過激派ではない」と擁護した。
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セディーク氏によると、オマル容疑者は米国生まれで4人きょうだいの長男。一時、警察官になるのを目指していたという。事件前日の午後、近くに住むセディーク氏の自宅を訪れていた。いつもと変わった様子はなく、事件につながりそうな言動も一切なかったという。「なぜ息子があんなことをしたのか。息子がしたとは信じられない。生きていれば問いただしたい」とうなだれた。
容疑者が同性愛者を嫌悪していたとの報道については、「数カ月前、マイアミを訪れた際に同性愛の男性カップルが子どもたちや家族の前でキスをするのを目撃し、ショックを受けたようだった」と振り返った。だが「少し混乱しただけだ。(それ以上のことは)特に何もなかった」と付け加えた。