同点ゴールを決めて喜ぶアイスランドのB・ビャルナソン=AP
(14日、サッカー欧州選手権 アイスランド1―1ポルトガル)
初出場アイスランド、嬉しい勝ち点 サッカー欧州選手権
大西洋に浮かぶ小国アイスランドが初めての大舞台で勝ち点を奪った。
人口わずか30万人余で出場チームで最少。国内にプロリーグがなく、この日の先発全員がスウェーデンなどの北欧を中心に海外で腕を磨く。予選ではオランダを破り、勝ち抜いた。
「相手は個々の能力が高いし、初の大舞台で緊張もあった」と2人いる監督のうちのハルグリムソン監督は言う。アイスランドは序盤からポルトガルにボールを圧倒的に支配され、波状攻撃に苦しんだ。アイスランドが後半に同点に追いつくと、ポルトガルの猛攻はさらに強まった。
ポルトガルのシュート数は計27本。アイスランドはほとんど全員がゴール前に戻って守備を固め、1失点でしのいだ。ハルグリムソン監督も「チームとして良い守備ができた」と胸を張った。
スタンドのアイスランドファンは全体のわずか2割。それでも声援ではポルトガルを圧倒した。ハルグリムソン監督も「まるでホームのようにいい気分でプレーできた」と振り返る。同じ勝ち点1でも両チームにとって大きく意味は違う。早々にグラウンドから引き揚げたポルトガル。歴史的な初勝ち点を挙げたアイスランドは最後までファンと喜びに浸った。(サンテティエヌ=河野正樹)