北朝鮮の核問題をめぐる6者協議メンバー国の政府高官や研究者らが参加する「北東アジア協力対話(NEACD)」が21日、中国・北京で始まった。6カ国すべてがそろうのは2012年以来で、互いの出方や考え方を探る貴重な機会になるとみられる。日本と中国の代表はこの日、個別の会談も行った。
北朝鮮のチェ・ソンヒ外務省米州局副局長はNEACDの夕食会終了後、今回の会議で「意思疎通が図れればいい」と語り、米韓などとの接触予定については「まだない」と述べた。
1月の北朝鮮の核実験を受け、日米韓は北朝鮮が核放棄に向けた具体的な行動を示さない限り対話に応じない姿勢を示す一方、北朝鮮は核開発を続ける意思を明確にしている。
NEACDは民間の主催で、政府関係者は個人として参加するが、全体会合を通じて自国の主張をぶつけるとともに、個別の二国間接触も図るとみられる。米国からは6者協議首席代表のソン・キム北朝鮮政策特別代表が参加しており、米朝接触が実現するかが注目されている。