北朝鮮のミサイル発射を受け、報道陣の質問に答える安倍晋三首相=22日午前9時15分、熊本市中央区、林敏行撮影
北朝鮮のミサイル発射を受け、安倍晋三首相は22日午前7時ごろ、大分県由布市で記者団に「韓国、米国はじめ国際社会と連携していきたい。弾道ミサイルであれば断じて許すことはできない」と語った。さらに2発目の発射を受け、熊本市内で「明白な国連安全保障理事会の決議違反であり、断固抗議した」と述べた。首相は、①情報収集・分析に全力を挙げ、国民に迅速・的確な情報を提供する②航空機、船舶などの安全確認を徹底する③不測の事態に備え、万全の態勢をとることを指示した。
北朝鮮、さらにミサイル2発発射 1発は日本海に着水か
北朝鮮、中距離弾道ミサイル発射 韓国は失敗と分析
中谷元・防衛相は22日、防衛省内で記者団に、1発目に発射されたのは、中距離弾道ミサイル「ムスダン」の可能性が高いとの見方を示した。また、「ミサイルは複数に分離し、落下した。飛翔(ひしょう)の過程で何らかの不具合が生じた可能性がある」とし、失敗に終わったと分析した。
日本政府は22日、官邸危機管理センターの「北朝鮮情勢に関する官邸対策室」で西村泰彦・危機管理監や谷内正太郎・国家安全保障局長をはじめ、関係省庁の局長級会議を開き、対応を協議。日本の航空機や船舶への被害は確認していないと発表した。(二階堂勇)