31年前の殺人事件、元受刑者の再審開始決定 熊本地裁——贯通日本资讯频道
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31年前の殺人事件、元受刑者の再審開始決定 熊本地裁

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「開始決定」の旗を出す弁護士=30日午前11時3分、熊本市中央区の熊本地裁前、長沢幹城撮影


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熊本県松橋(まつばせ)町(現・宇城(うき)市)で1985年、男性(当時59)が殺害された「松橋事件」で、熊本地裁(溝国禎久裁判長)は30日、殺人罪などで服役を終えた元受刑者・宮田浩喜(こうき)さん(83)の再審を認める決定をした。


地裁は決定理由で、弁護側が提出した鑑定書などの新証拠に基づき、「被害者の傷の一部は(凶器と認定された)小刀によってはできないのではないかとの合理的疑いが生じた」と指摘。宮田さんが自白の中で「燃やした」とした布きれについても「燃やされておらず、血液も付着していないことが判明した」として、「自白の重要部分に客観的事実との矛盾が存在するとの疑義が生じ、自白の信用性が揺らいでいる」とした。


弁護側の再審請求書によると、男性は85年1月8日、松橋町の団地で遺体で見つかった。3日前の夜に男性と口論していたとされた知人の宮田さんが、任意の取り調べの後に自白し、殺人容疑で逮捕された。


熊本地裁であった公判で、宮田さんは当初は犯行を認めていたが、途中から否認に転じた。地裁は懲役13年を言い渡し、90年に確定。宮田さんは服役した後も無実を訴え、2012年3月に再審を請求した。


再審請求審で弁護団は、判決が凶器と認定した小刀の形状と男性の傷が一致しないことを示す鑑定書など約120件を提出。小刀の柄に巻いて使ったとされるシャツの一部が、「燃やした」とする宮田さんの自白内容に反して存在することが初めて明らかになり、弁護団は「自白の信用性が揺らいだ」と主張していた。


弁護団によると、検察側は再審請求審で、弁護団の証拠について「いずれも新規性と明白性がない」と主張したという。熊本地検の大久保仁視(ひとし)次席検事は「意外な決定であり、早急に決定の内容を検討し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とのコメントを出した。(小原智恵)



〈松橋事件〉 1985年1月8日、熊本県松橋町(当時)で男性が遺体で見つかった事件。宮田浩喜さんが殺人容疑で逮捕され、懲役13年が確定した。宮田さんは刑期を終えた後の2012年3月、熊本地裁に再審請求し、弁護団は凶器と傷口の矛盾点や自白の信用性に関する疑問点を指摘。再審請求を支援した日本弁護士連合会の報告書は、事件には物的証拠や目撃証言がなく、自白は捜査側に強要されたもので、「冤罪(えんざい)性は明らか」としていた。



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