木星に近づく探査機ジュノーの想像図(NASA提供)
米航空宇宙局(NASA)は6月30日、2011年に打ち上げた木星探査機ジュノーが、木星周辺に広がる磁場に到達したと発表した。4日には周回軌道に入り、本格的な観測を始める。木星表面に約5千キロまで近づき、強力な磁場の状態や大気中の成分などを調べる。木星の内部構造の詳細や太陽系誕生のなぞに迫る観測結果が期待される。
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木星の周回軌道上からの観測は、90年代の米探査機ガリレオ以来となる。NASAは、ジュノーの木星到達を昨夏の冥王星探査に続く今年の重大イベントの一つに位置づけており、管制室があるジェット推進研究所(カリフォルニア州)で記念式典を開く。
NASAによると、ジュノーは6月30日夕現在、木星から400万キロほど離れた地点を地球から見て時速約11万キロで移動中。4日夜(日本時間5日午前)、自動操縦で35分間の最後のエンジン噴射を行い、木星を回る軌道に入る。地球の約2万倍の規模にあたる強い磁場で生じる放射線の影響を避けるため、木星の極地上空をかすめる楕円(だえん)軌道を取る。1年8カ月間で木星の周りを37周し、最後は木星に落下する。
木星は太陽系最大の惑星で、直…