不動産業者が、契約済みや架空の物件情報を掲載する「おとり広告」がインターネット上で横行している。消費者庁は今春、業界の自主規制団体「不動産公正取引協議会連合会」に対し、取り締まりの強化を要請した。ネットで物件を探す人が多くなった一方、おとり広告が放置されている、との声があがっていた。
東京都豊島区の不動産業者は、ネット広告に5万7千円の賃貸物件を掲載した。周辺の相場は8万円台で割安だった。広告掲載から1カ月半で顧客から192件の問い合わせがあったにもかかわらず、誰とも契約していなかった。
調査した同連合会の首都圏の協議会は2月、これが取引する意思のない物件を掲載した「おとり広告」にあたるとして、業者に厳重警告や違約金を課した。
不動産のおとり広告は、景品表…