奈良少年刑務所の庁舎
明治時代に建てられ、現存する最古の刑務所の奈良少年刑務所(奈良市)について、法務省が今年度で受刑者の収容を停止する一方、建物は保存する方針であることが分かった。閉鎖後は民間の管理者を公募して委託することや、文化財の指定を受けて後世に残すことも検討するという。
ジャズピアニスト・山下洋輔さんの祖父で建築家の山下啓次郎氏(故人)が設計。1908(明治41)年に「奈良監獄」として建てられた。重厚なれんが造りで、同時期にできた千葉、長崎、金沢、鹿児島と並ぶ「明治の五大監獄」のうち、建築当時の姿をそのまま残すのは奈良だけだった。放射状に並ぶ受刑者の収容棟や、アーチ形の正門などが特徴的だ。
ただ、建築から100年以上が…