閉店が決まったイオン上峰店=2018年5月22日、佐賀県上峰町
佐賀県上峰町にある大規模商業施設「イオン上峰店」が来年2月28日に閉店することになった。運営母体のイオン九州が22日、発表した。
店舗面積は2万2765平方メートル。イオン直営店の従業員は148人(うち34人が上峰町在住)で、ほかに27の専門店がテナントとして入っている。
1995年、九州ニチイ(当時)が運営する「上峰サティ」として開店。県東部一帯や福岡県久留米市などを商圏に集客を図った。だが、九州ニチイが名称変更したマイカル九州が2001年に経営破綻(はたん)し、07年にイオン九州に吸収合併された。11年にイオン上峰店と店名を変更し、再起を目指した。
しかし、関係者によると、近年は建物の老朽化が進み、佐賀市や久留米市にある後発の大型店との競合もあって、売り上げが落ち込んでいたという。
上峰町の武広勇平町長は同日、福岡市のイオン九州本社を訪ねた。同社役員は「従業員の雇用は100%守る。グループ企業の店舗への配置転換などで対応したい」と話したという。武広町長は「イオンがあるから、と上峰に転居してきた人も多い。閉店となれば町づくりへの影響も大きく、議会や商工会と連携しながら対策を練っていきたい」と話した。(大野博)