壮行会で参加者に囲まれる山口茜選手(中央)=5日、福井県勝山市、影山遼撮影
霊峰白山のふもと、九頭竜川(くずりゅうがわ)沿いに街並みが広がる福井県勝山市。5日夜、国道そばにある市の体育館「ジオアリーナ」に続々と市民が集まってきた。
特集:リオオリンピック
福井・勝山市で山口茜選手の壮行会 リオ五輪・バド代表
リオデジャネイロ五輪のバドミントン女子に出場する山口茜(あかね)選手(19)=再春館製薬所=の壮行会だ。この春、県立勝山高校を卒業した山口選手は、5歳からラケットを本格的に握り、今や女子シングルスの世界ランキングで12位だ。
市出身選手の五輪出場は、「バドミントンの街」として歩んできた勝山市の悲願だった。5月にできたばかりのアリーナは、「茜体育館」「茜アリーナ」とも呼ばれる。
壮行会の開催は、市が前日から広報車を走らせて告知した。用意した約300席はすぐに満席に。「茜ちゃんがおるわ」。訪れた人たちは、会場に置かれた山口選手の等身大パネルに笑顔で近づいた。選手が通った中学校のそばに住む村山かつ子さん(68)は「まさかあの子が五輪に出るなんて。娘を見ているような気持ちで応援している」。
人口約2万4千人の勝山市でバドミントンが盛んになったのは、1968年の福井国体で競技会場になったのがきっかけ。多くの市民がバドミントンを始め、ジュニアからシニアまで各地区にクラブができた。
選手たちは年々レベルを上げた…