デオドロ駅構内であった訓練で、車両に突入する特殊部隊=16日、ブラジル・リオデジャネイロ、西畑志朗撮影
フランス南部ニースのテロ事件を受け、リオデジャネイロ五輪の開幕を8月5日に控えたブラジル政府が、警備態勢を強化する方針を明らかにした。大型トラックが突っ込んだテロが、多くの観客が集まる五輪の警備に新たな課題を突きつけた形だ。
リオデジャネイロ市北部、射撃やホッケーなどの五輪競技会場に近い駅の構内で16日、軍や警察、消防など約500人が参加したテロ対策訓練があった。
テロリストが爆弾を使って列車を襲い、乗客を人質に立てこもるという設定。ヘリコプターが旋回するなか、テロリスト役がいる車内に特殊部隊が突入した。ブラジル情報局のサウロ・モーラ局長は「近くフランスに行き、情報交換したい」と語った。ニースのテロが念頭にある。
テメル大統領代行は15日、関係省庁幹部らに警備態勢の見直しを指示。地元メディアによると、検問所や柵の数を増やし、交通規制を強化するほか、警備にあたる軍の増強や空港の監視強化も検討されている。
エチェゴイエン情報庁長官は1…