陸上男子100、200メートルの世界記録保持者ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が22日、ロンドンで開かれたダイヤモンドリーグ第10戦の男子200メートルに出場し、19秒89で優勝した。ボルトはリオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねたジャマイカ選手権100メートルで左太もも裏を痛め、決勝を棄権。男子200メートルに出場するのも今季初めてだった。
レースは、フライングと異音で2度の仕切り直しがあり、集中を乱されてもおかしくなかったが、ボルトは直線に入る前にトップに立ち、そのままゴールラインに飛び込んだ。4年前のロンドン五輪で金メダルを取った縁起のいいオリンピックスタジアムできっちり勝利を収めた。
タイムは決して良くない。「さび付いている感じがした。だから試合が必要だった」とボルト。8月のリオデジャネイロ五輪に向けて「コーチと何が必要かを相談して、もっと状態が上がるように努力したい」と前を向いた。(ロンドン=河野正樹)