群馬大学病院で手術後の死亡が相次いだ問題で、大学から依頼された有識者による医療事故調査委員会は30日、大学に報告書を提出した。手術を執刀した男性医師(退職)が所属していた診療科の担当について「高難度手術を行う体制として、極めて脆弱(ぜいじゃく)かつ異例」と指摘した。
調査委は、2009~14年度に男性医師による肝臓手術を受けた後に死亡した18人について調べた。男性医師は旧第2外科(現在は旧第1外科と統合して外科診療センター)に所属していた。
報告書によると、男性医師がいた肝臓や膵臓(すいぞう)などの手術担当は、旧第2外科では男性医師を含めて1~2人しかおらず、男性医師が中心に手術を担ってきた。旧第1外科の同じ領域の担当は3~6人だった。旧第2外科は手術件数に比べて人数が少なく、旧第1外科と同じような手術数を維持しようとしたことは無理があったとした。
また、09年度に男性医師が執…