「原爆の日」の6日、広島で初めてプロ野球のカープとJリーグのサンフレッチェの2チームが地元で試合をした。日程の巡り合わせで実現。ともに、平和への祈りを胸に試合に臨んだ。
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サンフレッチェは、8月6日が土曜日になったこともあり、Jリーグ開幕から24年目で初めて広島での試合が組まれた。選手入場時に観客が「One World.One Ball.One Peace. スポーツができる平和に感謝」という標語とシンボルマークが描かれた紙を掲げ、客席を緑色に染めた。
試合開始直前には、広島と名古屋の両チームの選手がセンターサークルで円を作り、黙禱(もくとう)を捧げた。
カープは、原爆の日のホームゲームは2010年以降4回目になる。8月6日は休場日とされていたが、2010年に市の条例の施行規則が改正され、試合開催が可能に。巨人との一戦を核兵器の廃絶と平和を願う「ピースナイター」として行った。試合前には一塁ベンチ前で監督、コーチ、選手が黙禱(もくとう)を捧げた。ユニホームの左袖には原爆ドームなどがあしらわれたワッペンを付けて臨んだ。
広島市出身の新井は「小さい頃からたくさんの時間を割いて、平和教育を受けてきた。僕らは戦争を知らない世代。おじいちゃん、おばあちゃんに聞いた話を伝えていかないといけない」と話した。