男子400メートルリレー決勝で銀メダル獲得を決め、抱き合う(左から)山県亮太、ケンブリッジ飛鳥、桐生祥秀=竹花徹朗撮影
(19日、陸上男子400メートルリレー決勝)
日本の陸上チーム全員の思いを背負った4走ケンブリッジは、フィニッシュラインで懸命に体を投げ出した。ジャマイカに続く2位。しかもアジア記録を更新する37秒60だ。大歓声がこだまする競技場で、4人の笑顔がはじけた。
日本が史上最高の銀、ボルト3冠達成 男子400リレー
日本、「快挙」の15日目まとめ
リオオリンピック
ボルト3冠、最後の五輪レース飾る リレーも優勝
固い結束力が歴史的快挙を生んだ。鋭くスタートした1走山県は、トップを争って2走飯塚につなぐ。バトンパスで少し間延びしたが、飯塚は動じない。「仲間を信じ切って自信を持って走るのが一番」。スピードを懸命に保った。3走桐生は大きなストライドで伸びのある走りを披露。トップに近い位置でケンブリッジへバトンを渡し、大声でげきを飛ばした。
個々の速さとバトンパスの正確さ。リレーで勝つには、どちらも不可欠だ。個人のスピードで劣る日本の武器はバトンパス。下から上へ手を握るようにバトンを押しつける形の「アンダーハンドパス」は世界では異端だが、失敗が少なく、自然な姿勢で走れるため、加速しやすい利点がある。
この日のために、4人は7月末…