日本生命保険は、高額な不妊治療の費用を保障する保険を10月から業界で初めて売り出す。晩婚化などで不妊治療を受ける人は増えているが、一部の治療は公的医療保険の対象外で1回数十万円かかることもある。そのため金融庁が4月に不妊治療保険の販売を解禁していた。
日生が販売するのは、がんなど3大疾病の保障と、不妊治療への保障がセットになった保険。卵子を取り出す「採卵」や、受精卵を子宮に戻す「胚(はい)移植」の治療を受けた場合、6回目までは5万円を、7回目から12回目までは10万円を受け取れる。
保険料は月1万円ほどで、16歳から40歳までの女性が契約でき、満50歳まで保障を受けられる。不妊の理由が男性側にある場合も保障される。ただ、契約から2年間は支払いを受けることができないという。子どもが産まれた際は、1人目は10万円、2人目は30万円を受け取れる。ただし、出産が契約から1年以内の場合は受け取れない。
日生の担当者は、「将来、安心して不妊治療ができるよう、保険を活用してほしい」と話す。(真海喬生)