生前退位について、天皇陛下に近い人や専門家の間には、一代限りの特別措置法ではなく、今後の天皇にも適用される皇室典範の改正が天皇陛下の本意だとみる人がいる。
天皇陛下の生前退位、特措法で検討 皇室典範は改正せず
特集:天皇陛下、お気持ち表明
天皇陛下は8月に表明したお気持ちで「象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ」ていると語った。この言葉から、陛下に近い関係者は「陛下は歴代天皇の歩みに思いを寄せ、皇統(皇位継承)をしっかりと次世代につないでいくことを使命とお考えだ。自分だけの譲位(生前退位)を可能にする特措法は本意ではないだろう」とみる。
陛下はお気持ちで、「社会の高齢化」が進むなかで「天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか」を考えてきた、とも語った。宮内庁関係者は「平均寿命が長くなる中で、今後も天皇には加齢と体力低下の問題がつきまとう。陛下は皇太子さまだけでなく、孫の世代の悠仁さま、さらにその先々まで見据えているはずだ」と語る。先々の代にも関わる構造的な問題であることから、皇室典範改正を急ぐべきだとの考えだ。
天皇制に詳しいノンフィクショ…
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