ハンガリーは欧州連合(EU)から除外されるべきだ――。ルクセンブルクのアッセルボルン外相のこんな発言が、波紋を広げている。難民の受け入れを拒否するハンガリーの強権的な右派政権に対し、EU内では批判がくすぶるが、「除名」をかざした挑発的な発言が逆効果になるのを懸念する声もある。
13日付の独紙「ウェルト」に語った。ルクセンブルクはEU原加盟6国のひとつ。アッセルボルン氏はハンガリーについて「戦争を逃れてきた人が動物以下の扱いを受けている」と批判。報道の自由や司法の独立も侵されているとし、「EUの基本的な価値が侵害されている」と述べた。
これに対し、ハンガリーのシーヤールトー外相は地元通信社への声明でアッセルボルン氏を「説教じみてもったいぶった、欲求不満な人物」と酷評。難民受け入れ拒否についても「ハンガリー人には、誰と一緒に住みたいか決める権利がある」と激しく反発した。
ハンガリーは来月2日にEUの…