中国が全力で新型コロナウイルスと闘っていたとき、中国語メッセージ付きのイラストを作成して、中国の友だちに送ったことに、多くの中国人ネットユーザーが感動を覚えた。イラストはナースキャップをかぶったパンダ「香香」が主人公。ネットユーザーは親しみを込めて、岩崎さんを「香香」と呼ぶようになった。

間もなく年末を迎える2020年を振り返り、岩崎さんは、「しみじみと感じたことは、人と人の繋がりの大切さ」と話す。

岩崎さんと中国の縁は2018年の夏にまで遡る。彼女は、「日本青年海外協力隊」のボランティア看護師隊員として、北京市にある中日友好病院国際部に派遣された。

中日友好病院で同僚と写る岩崎春香さん（右から2番目、画像は岩崎さんが提供）。

新型コロナウイルスの影響で、岩崎さんは今年1月に予定を早めて日本に帰国。日本にいても、中国の新型コロナウイルス流行の状況をずっと気にかけていた。そして、3月上旬に、神奈川県横浜市の自宅で動画を撮影し、「体を大切にして、必ず無事に帰ってきてください。武漢の新型コロナウイルスとの闘いの第一線に立つ全ての医療従事者の無事を祈っています」とメッセージを送った。

今年3月の動画のスクリーンショット。

日本の新型コロナウイルス感染拡大が深刻になり、岩崎さんも第一線に率先して立つようになり、神奈川県の新型コロナウイルスに感染した軽症患者の受け入れ先で働いた後、7月から11月末にかけて、成田空港の検疫所の臨時検査員として水際対策の最前線に立った。

秋、そして冬が到来し、日本の新型コロナウイルス感染拡大は再び深刻化している。岩崎さんは、看護師として新たなポストに就き、引き続き第一線に立って奮闘するという。

優秀賞を受賞した感想を述べる岩崎春香さん。（動画のスクリーンショット）

11月23日、「Panda杯全日本青年作文コンクール2020」のオンライン表彰式が北京で開催され、新型コロナウイルスとの闘いをテーマにした作文を書いた岩崎さんは優秀賞を受賞した。

受賞の感想の中で、岩崎さんは「日本の医療従事者として、新型コロナウイルス感染拡大初期に、中国の医療従事者が武漢などで昼夜問わずに奮闘している姿を目にして、たくさんの勇気をもらった」としたほか、「両国の国民が願っている互いの思いを理解したいと気持ちが、両国の素晴らしい未来を切り開くのに役立つだろう」と語った。

岩崎春香さんが描いたイラスト。（画像は岩崎さんが提供）

「物理的に距離があっても、それが心理的距離と一緒ではないということを、中国の春節（旧正月）を過ごす時に、中国の方々からすごく感じた。新型コロナウイルスの感染予防という非常事態だからこそ、孤独になりやすい今だからこそ、人と人との繋がり、お互いを思い、励まし合うことの大切さをしみじみと感じている」と岩崎さん。

岩崎さんの新年の願いは新型コロナウイルスが一日も早く終息して、海外との往来が元通りに戻ること。「2021年、一緒に頑張りましょう！」。（編集KN）

「人民網日本語版」2020年12月17日