開幕した東京ゲームショウ。VRを体験できる展示は混雑していた=15日午後、千葉市美浜区、小玉重隆撮影
東京ゲームショウが15日、千葉市の幕張メッセで開幕した。今年はバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)が注目を集め、会場のあちこちにある体験ブースに行列ができた。VRをより進化させる技術も次々と生まれている。
襲ってくる人を避けるため、左右を注意深く見渡しながら廃虚の中をさまよう――。年明けにVR版が発売されるカプコンの人気ホラーアクションゲーム「バイオハザード」は、ゲームだとわかっていても恐怖で思わず目をつぶってしまうほどの迫力だ。
今年の会場には初めてVRコーナーができ、来月発売の「プレイステーション(PS)VR」(ソニー・インタラクティブエンタテインメント、SIE)など100機以上のVR端末が並んだ。体験した映像配信会社の男性技術者(33)は「映像は思った以上にきれいで、ゲームの世界に没頭できた」と語った。
コンピューターゲームの表示は、平面に始まり、1990年代からは立体的な3D映像に進化してきたが、今年はいよいよ「VR元年」とされる。ソニー以外にも米フェイスブック傘下のオキュラス、台湾のHTCも専用端末を発売し、競争は激しい。
SIEのアンドリュー・ハウス社長はPSVRについて「初めてゲームの中の世界に入れる非常にパワフルな体験になる。これからの一般的な遊び方にしたい」と語る。(鈴木友里子)