英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」は21日、今年の世界大学ランキングを発表した。日本から上位200校に入ったのは昨年同様、東京大(39位)と京都大(91位)の2校だけで、国内トップの東大もアジアでは3位から4位に後退した。
アジアの首位は2年連続でシンガポール国立大(24位)で、中国の北京大(29位)と精華大(35位)が2位と3位だった。昨年の東大と京大はそれぞれ全体の43位と88位だった。
ランキングは各大学の教育環境や研究への評価、論文の引用数など5分野13指標の評価で決められる。同誌のフィル・ベイティ編集長は、日本の大学の不振の背景を「資金不足で、概して海外の才能を取り込むことがうまくない」などと分析。アジアの大学が存在感を増す中で「日本は後れを取らないようにしなければならない」と指摘した。
ランキング全体では昨年2位だったオックスフォード大(英国)が、昨年まで5年連続で首位だったカリフォルニア工科大(米国)を抜き、2004年に始まったTHEランキングで初の首位を獲得。上位9校のうち8校を米英の大学が占めた。(ロンドン=渡辺志帆)