停電が続いた県庁本館の玄関付近=県庁
24日午後1時10分ごろ、愛媛県松山市一番町を中心とした約1500戸で停電が発生した。大半は2分ほどで復旧したが、同町内にある県庁は本館と第2別館で停電が夜まで続き、午後8時半ごろにようやく復旧した。
県によると、第1別館北側で大成建設の共同企業体(JV)が免震装置の交換工事をしていたが、作業員が変電所からの引き込み線を誤って損傷させたため、停電したという。当時は県庁内に出勤していた職員もいたが、けが人や大きなトラブルはなかったという。
県庁第1別館は地震時などに災害対策本部が置かれるため非常用電源が設置されている。今回の停電でも電源が作動して停電はすぐ解消されたという。
県庁本館では午後8時ごろ、真っ暗な中を数人の職員が懐中電灯で足元を照らしながら、廊下や階段を移動していた。玄関横の警備員室にいた警備員は「昼からずっと暗いまま」とやや疲れた表情で話した。
非常用電源が作動して明るい部屋があった第1別館から渡り廊下で第2別館へ移動すると、ここでも懐中電灯を手に職員が階段を移動しており、1階では扉が開いたままエレベーターが停止していた。ある職員は「平日じゃなくて良かった」と話していた。(大川洋輔、村上綾)