トランプ米政権は15日、議会に提案する2018会計年度(17年10月~18年9月)予算案の概要を明らかにした。外交を担う国務省の予算を現行から28%削減し、環境保護局(EPA)も大幅カットの対象となる。トランプ大統領が掲げる「力による平和」の実現に向けて、国防費や国境警備費は拡充する。
米行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長は会見で「アメリカ・ファースト(米国第一主義)予算」と呼んだ。選挙戦などでのトランプ氏の主張を反映させた予算案という。
マルバニー氏によると、国務省関連では「中核的な外交の機能を維持」しつつ、開発途上国などの支援に充てられてきた対外援助や国連平和維持活動(PKO)への支出などを削減する。オバマ前政権の環境規制を批判してきたトランプ氏の意向を反映し、EPA予算は31%削減する方針。
トランプ氏はこれらの削減分で国防強化をめざす。国防費は法定上限額から540億ドル(約6兆1千億円)増で、不法移民の取り締まりを担う国土安全保障省の予算は現行から約7%増。メキシコ国境沿いの壁建設などには今年分も合わせて計41億ドル(約4700億円)が充てられる。
マルバニー氏は「これはハード…