愛媛県松野町豊岡の障害者グループホーム「ひだまりⅢ(さん)」で12日未明、入所者3人が死亡した火事で、現住建造物等放火の疑いで逮捕された無職善家千文(ぜんけちふみ)容疑者(49)が、自殺をしたかったとの趣旨の説明をしていることが、捜査関係者らへの取材で分かった。県警は慎重に裏付け捜査を進めている。
障害者施設に放火容疑、入所者の女を逮捕 3人死亡
善家容疑者は「自室で火を付けた。間違いありません」と容疑を認めているという。宇和島署は13日午後、善家容疑者を送検した。
同署によると、善家容疑者は12日午前0時50分ごろ、自室の備品に火をつけて建物を全焼させた疑いがある。出火直後、自室付近にいたところを別の入居者に促され、外に避難していた。別の関係者によると、その際にも自殺をほのめかす話をしていたという。
施設は地元のNPO法人みこと会が運営。同署によると、出火当時、施設内には精神や身体などに障害がある30~60代の計8人がいた。このうち楮本(かじもと)佳成さん(36)、岡田裕二さん(38)、小谷文子さん(67)と連絡が取れず、同署は亡くなったのはこの3人とみて確認を進めている。
施設について同署は当初、鉄骨モルタル造りと説明していたが、13日午前に「木造」と訂正した。