パレードに向けて花が撤去された中央通り沿いの花壇=東京都中央区
リオデジャネイロ五輪・パラリンピックのメダリストによるパレードが7日、東京都中央区で開かれる。大観衆を見越し、沿道の店舗は集客に知恵を絞る。警察は、雑踏警備やテロ対策に神経をとがらせる。五輪とパラリンピック合同は初で、車いすの人向けの観覧席も設けられることになった。
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あんぱんで有名な「銀座木村家」(銀座4丁目)。パレードが通る中央通りを見渡せる4階レストランは、全30席が日程発表直後に予約で満席となった。7日は予約なしで入れる3階窓側の座席を取り払い、立ち見できるようにするという。「4年前はいつも以上に売り上げが伸びた」と担当者。当日は開店時間を30分早め、2千円相当の菓子パンを詰め合わせた「パレードセット」(1500円)300セットも販売して「特需」を狙う。
今回はパラリンピック選手と合同で、車いすの観客も多く見込まれる。バリアフリートイレを備えるレストラン「つばめや」(銀座1丁目)の飯田哲也店長は「銀座一帯にバリアフリートイレがある店は少ない。当日も障害のある方にどうぞ使っていただければ」。一方、中国からのツアー客らでにぎわう免税店大手「ラオックス」(銀座7丁目)は混乱を避けるため、開店時間を遅らせ、パレードが通り過ぎた後の正午から店を開く。
中央通り沿いの花壇からは花が消えた。銀座通連合会によると、4年前に花壇を囲ったロープを乗り越えて花が踏まれる被害があり、自主的に撤去した。日本橋側の花壇を管理するNPO法人「はな街道」も今月、オレンジや黄色のフレンチマリーゴールド約2万株を抜き、区内の公園や希望者に提供した。通りのイベントはこれまでも経験してきたが「花を撤去したのは初めて」。(牛尾梓、坂本進)