米共和党のライアン下院議長は10日、同党議員らに対し、「トランプ氏を擁護しない」と述べ、トランプ氏の選挙戦勝利よりも、大統領選と同時に実施される下院選挙での議席の過半数維持に専念する意向を明らかにした。党最高位の公職にあり、強い影響力を持つライアン氏の言葉は、同党議員の「造反」に拍車をかける可能性がある。
特集:米大統領選2016
米メディアによると、ライアン氏は同党議員らとの電話会議で、トランプ氏と一緒に選挙活動するつもりはないと説明。「共和党の下院での過半数維持に全力を傾ける」と語った。さらに「選挙区で自分にとって最善のことをすべきだ」と述べ、トランプ氏の支持を続けるかどうかは、議員の判断にゆだねる考えを示唆した。
トランプ氏の「わいせつ発言」の暴露以降、党内では大統領選と同時に実施される上下両院議員選挙への影響を懸念し、公然と支持撤回や、同氏の撤退を促す動きが加速。ニューヨーク・タイムズによれば、すでに現職の上院議員11人、下院議員24人が新たに造反を宣言している。
一方、トランプ支持派の議員か…