事件の現場となった公園=三重県鈴鹿市郡山町
三重県鈴鹿市の公園で10日、中学2年の男子生徒(14)が暴行を受けて意識不明の重体になる事件があり、県警は同日、暴行を加えたとして、いずれもとび職の少年(16)=同市=と少女(17)=津市=の2人を傷害容疑で逮捕し、発表した。県警によると、暴行は園内のトイレや芝生など場所をかえながら約2時間も続いたという。
14歳少年が意識不明 少年少女を傷害容疑で逮捕 三重
また、逮捕された少女は、現場に居合わせた後輩の男子高校生(15)から「(男子生徒が)勝手に携帯を触るので、注意して欲しい」などと、トラブルの相談を受けていたことが捜査関係者への取材でわかった。県警は、少女らが男子生徒を呼び出していたことから、トラブルと暴行の関係など、詳しい経緯や動機について調べを進める。
鈴鹿署によると、逮捕された2人は共謀して10日午後1~3時ごろ、鈴鹿市郡山町の公園で、中学2年の森祥太さんに殴る蹴るなどの暴行を加えた疑いがある。2人は容疑を認めているという。体を持ち上げて地面に落とすなど、激しい暴行もあったといい、森さんは急性硬膜下血腫や肋骨(ろっこつ)骨折などで意識不明の重体となっている。
捜査関係者によると、森さんは10日午前11時ごろ、少女と交際していた少年の自宅に呼び出され、逮捕された2人のほか、少女にトラブルの相談をした高校生ら2人を交えた計5人で話をした後、全員で公園に移動したという。
高校生の2人は「少年は数え切れないぐらい殴っていた。止めに入ったら自分たちも暴力を振るわれるのではないか、と怖くなった」と話しているという。
森さんは中学校で科学部に所属。校長は取材に「花壇の水やりを手伝ってくれる優しい子。トラブルに巻き込まれるような生徒ではなく驚いている」と話した。