政務活動費の不正取得で計3人が辞職した富山県議会の2選挙区で14日、補欠選挙が告示された。それぞれ新顔3氏が立候補を届け出た。辞職した3人は今回立候補を見合わせるが、選挙戦では政活費の不正再発防止、県議会への信頼回復などを巡って議論が展開される見通し。同県知事選と同じ23日に投開票される。
富山市第1選挙区(被選挙数1)では、民進県連代表だった坂野裕一氏が2014~15年に印刷会社の白紙領収書を使って政活費を不正取得したとして9月に辞職。補選には、維新、諸派、自民の3氏が届け出た。維新は富山県の地方議員選で初めての候補者擁立となる。
高岡市選挙区(被選挙数2)では、副議長だった自民の矢後肇氏が書店の領収書を偽造し政活費を不正取得したとして7月に辞職。民進県連代表代行だった山上正隆氏も印刷会社の白紙領収書で政活費を不正取得したとして9月に辞職した。補選には共産、社民、自民の3氏が届け出た。
また、自民県議の死去に伴い中新川(なかにいかわ)郡選挙区でも補選(被選挙数1)がある。自民新顔1人が立候補を届け出ており、他に届け出がなければ無投票当選する。
政活費不正で12人が辞職した富山市議会では、補選(被選挙数13)が30日に告示され、11月6日に投開票される。今月13日までに新顔18人が立候補を表明しており、選挙戦になることが確実になっている。(松原央)