ワールドカップ(W杯)の出場チーム数を何チーム増やすか――。国際サッカー連盟(FIFA)改革の一環で改編された新理事会が13日、スイス・チューリヒで初めて開かれ、W杯の大会方式について話し合った。来年1月に開かれる次回の理事会で結論を出す。
2022年のカタール大会までは、現行の32チームでの開催が決まっている。FIFAのジャンニ・インファンティノ会長は2月の会長選挙で、W杯出場チーム数を40チームに増やすことを公約に掲げて当選。今回の理事会では、26年の大会形式について議論した。
40チーム案だけでなく、インファンティノ会長は48チームとする私案も公表する。16チームがシードされ、残る32チームが1試合の決戦を行い、32チームに絞ってからリーグ戦を行う案だ。インファンティノ会長は「32チームのままという考えもあるが、40チーム案と48チーム案に重点を置いている」としており、チーム数増でまとまる方向だという。チーム数を増やすことで大会の質が落ちる懸念もあるが、「欧州選手権はチーム数を増やし、肯定的な結果が出た。チームを増やした方が質が上がる」との考えだ。
こうした出場チーム数の増加は、スタジアム、キャンプ地の建設などで開催国に負担を強いる。五輪では開催都市の負担が大きく、住民投票などにより、反対も相次いでいる。インファンティノ会長は「持続可能なイベントにするためにも共催を認めるべきだ」との考えを示した。02年日韓大会以来の共催の可能性も出てきた。(チューリヒ=河野正樹)