「組合と交渉しろ」と抗議するトランプホテルの従業員ら=19日、米ラスベガス、矢木隆晴撮影
米大統領選の討論会が開かれたラスベガスで19日、共和党候補のトランプ氏が運営する「トランプ・インターナショナル・ホテル」の従業員ら数百人が、組合交渉に応じないトランプ氏に抗議した。民主党候補クリントン氏の支持も訴えており、トランプ氏は身内からも批判を受けている。
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同ホテルの従業員約520人は昨年12月、投票で労働組合の結成を決めた。だが、トランプ氏側は組合の存在を認めず、交渉に応じていないという。デモでは「トランプを捨てろ」などと書かれたプラカードが掲げられた。抗議後、メキシコからの移民を批判するトランプ氏へのあてつけとして、メキシコ料理のタコスも振る舞われた。
エルサルバドルから33年前に渡米し、同ホテルで清掃係として3年働くセリア・バルガスさん(58)は「トランプ氏には交渉の席についてほしい。大統領になるのは大きな責任が伴うはずだ」と話した。バルガスさんは1日8時間、13室前後を掃除する。時給は14・71ドル(約1520円)。周囲の相場の17ドル(約1750円)よりも低く、年金もないという。(ラスベガス=五十嵐大介)