バトンを渡す参加者と伴走者=22日午前、さいたま市南区の別所沼公園、高橋克典撮影
2020年東京五輪に向け、2020日間連続で、誰かが42・195キロを走ろうというチャレンジが、さいたま市の公園で続いている。昨年1月から始め、足かけ6年にわたる計画。1人で走っても、何人かでリレー形式でもいい。22日で660日になった。
■箱根駅伝の経験者が発案
22日午前9時すぎ、さいたま市南区の別所沼公園。集まった約30人の声援を受け、「660」と書かれたゼッケンの女性ランナーがスタートをきった。公園を3周走り、次のランナーにバトンを手渡した。
NPO法人「HERITAGEチャリティーリンク」(事務局・さいたま市)が企画する「チャレンジ2020」。毎日誰かがバトンを持って42・195キロを走り、その人を勝者としてたたえようと昨年1月2日から始まった。
公園の1周約923メートルの平坦(へいたん)なランニングコースを周回する42・195キロ。1人で走っても複数でリレーしてもいい。タイムを測り、動画や写真を撮影するほか、バトンにつけたGPS機能つきの時計でも記録する。
NPOの楠田昭徳代表理事(73)は大学生のときに1964年の東京五輪を迎えた。「敗戦から国民ががむしゃらに働いて、立ち直った姿に国民は涙した」と振り返る。20年東京五輪に向けて「経済だけじゃない、大きな感動を子どもたちに実感してほしい」と話す。
楠田さんは中学から陸上部。立教大時代は箱根駅伝に4年連続出場、マラソンの国際大会も経験した。09年には、52日間連続フルマラソンを走り、当時のギネス世界記録に認定された。
記録は11年に365日連続で…