長野~軽井沢駅の間にある防音壁=JR東日本提供
JR東日本長野支社は2日、北陸新幹線(軽井沢―長野駅)の防音壁にアスベスト(石綿)が含まれ、その廃棄処理を不適切に行っていた、と発表した。
同支社によると、新幹線の防音壁にアスベストの一種のクリソタイルが含まれていることが今年10月、鉄道総合技術研究所の検査で判明した。石綿障害予防規則が施行された2005年以降は、廃棄の場合、飛散を防ぐためにそのまま埋め立てるべきだが、廃棄物処分場で破砕処理されていた。不適切に処理された量は今年6月までに計約1800トンに上った。
処理場は長野県上田市と立科、小布施両町にある山林内の3カ所。人が立ち入る可能性は低く、また、クリソタイルが飛散しづらいアスベストであることから、健康や環境への影響はないとみている。
同支社広報室によると今年6月以降は適切に処理されているという。同広報室は「産業廃棄物の不適切な処理を行ったことについて関係者の皆様にご迷惑とご心配をお掛けしました。深くおわび申し上げます」とコメントしている。