H2A31号機の機体には2枚の「宇宙兄弟」のモザイクアートが貼り付けられていた=2日午前1時31分、鹿児島県南種子町、金子淳撮影
鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられるH2Aロケット31号機には、人気漫画「宇宙兄弟」の作者・小山宙哉(ちゅうや)さんのイラストを全国の子どもたちから募った絵や写真を使って再現した「モザイクアート」が描かれた。ロケットは、子どもたちの宇宙への夢も載せて飛び立つ。
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宇宙科学教育を推進する公益財団法人「日本宇宙少年団」(東京)の企画に小山さんが協力した。機体の1段目上部に貼り付けられたアートは2枚。ロケットの軌跡を背景に「Go Rocket Road!!」(ロケットロードに行け!!)とのふき出しが飛び出すイラスト(2×1・5メートル)と、「宇宙兄弟」の子ども時代の登場人物が宇宙を夢見て元気よくジャンプする様子を描いたイラスト(2・9×1・5メートル)。いずれも小山さんが描き下ろした。
日本宇宙少年団は「ドリームアートロケットプロジェクト」と題して、全国の子どもたちから宇宙に届けたい絵や写真を募集。集まった画像を1・5センチ四方に縮小して3万枚使い、モザイクアートの技術を駆使してイラストを再現した。
打ち上げを生で見るのは初めてという小山さんは2日昼過ぎ、ロケットファンが集まる種子島・南種子町の長谷展望公園で打ち上げ時刻を待った。
取材に対し、「みなさんの写真や絵が集まり、それが宇宙にいく瞬間をみられるのはすごい。宇宙に夢をもつ子どもたちや、宇宙好きな人たちに伝わるものがあればうれしい」と話した。打ち上げを待つファンらと握手をしたり、サインをしたりしていた。(小林舞子、島崎周)