ホワイトハウスで会見するオバマ大統領=ワシントン、ランハム裕子撮影
オバマ米大統領は14日、記者会見し、トランプ次期大統領が進めるホワイトハウス人事などについて「団結への決意を示すことが重要だ」と述べ、人種差別主義者とされるバノン氏を首席戦略官・上級顧問に任命したことに苦言を呈した。一方でトランプ氏に対し、「観念的でなく、現実主義だ」と述べ、選挙での公約を現実的に修正していくことに強い期待感を示した。
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特集:米大統領選2016
オバマ大統領が記者会見するのは、8日の大統領選でトランプ氏が勝利してから初めて。
トランプ氏が、右派で人種差別的発言などで物議をかもすバノン氏を首席戦略官・上級顧問に起用したことに関し、「次期大統領の任命について私がコメントするのは適切でない」と述べつつ、選挙後は「団結」をうたい、「マイノリティーや女性らに手を差し伸べることが重要だ」と、暗にトランプ氏を牽制(けんせい)した。
一方、10日にトランプ氏と約90分にわたり会談した際、「できる限り率直に次期大統領が考えるべきことを伝えた。誠心誠意の会話ができた」と強調。そのうえで、「トランプ氏は選挙で発言したことと、彼に投票しなかった有権者にどう手を差し伸べるかのバランスをとろうとしている」として、同氏が現実路線を歩むことに期待を示した。
特に、トランプ氏が選挙期間中…