復興城主の申し込み受け付けで、説明を聞く人たち(右側)=16日午前9時19分、熊本市、福岡亜純撮影
熊本地震の本震から16日で7カ月。20年を要するとされる熊本城の復旧の費用を募るため、熊本市が今月から「復興城主」の受け付けを始めたところ、15日までに寄付者は1万2953人を数え、総額は1億8千万円を超えた。熊本城総合事務所は「予想以上の支援」と感謝している。
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復興城主は、1万円以上を寄付した人に「城主証」や、観光施設の入場が無料になる「城主手形」を交付する市の制度。1日から熊本城近くの観光施設にある「湧々(わくわく)座」の窓口や専用の用紙による郵便振替での受け付けが始まった。
窓口には日本各地や外国からの観光客も訪れ、100万円の現金を持参した人もいるという。16日に窓口で「城主」となった大阪府吹田市の米村勝義さん(69)は熊本市出身。離れて50年になる故郷の被害に胸を痛めた。「城は熊本のシンボル。一日も早く元通りの姿を見せてほしい」
熊本城は天守閣の瓦が落ちたり、50カ所の石垣が崩れたりし、復旧費用は総額634億円と推計されている。問い合わせは熊本城総合事務所(096・352・5900)。(平井良和)