新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、第75回国連総会の一般討論演説はオンライン形式で行われた。圧倒的多数の国々や国際機関の首脳が多国間主義を堅持し、団結を強化してグローバルな試練に共同で対処するよう呼びかける中、米国は世界の主流の反対側に立ち、事実を顧みず、デマを飛ばして挑発する「政治ウイルス」を広め、中国にいわれなき非難を加え、国際的な新型コロナ対策の協力環境を損なった。これは米国の一部の政治屋が最近行っている拙劣な政治ショーの延長線上にあり、覇権や弱い者いじめ、横暴な行為の表れだ。(人民日報「鐘声」国際論評) ウイルスは国境や人種に関わらず、どの国でも出現しうる。最初に感染の報告された国がウイルスの発生源であるわけではない。ウイルスの起源は厳粛な科学の問題であり、専門的かつ理性的で責任ある姿勢を堅持しなければならない。世界保健機関(WHO)で公衆衛生上の緊急事態への対応を統括するマイケル・ライアン氏は、自らの25年以上の経験から「『ゼロ号感染者』は常に感染拡大の集中的発生地で生じるわけではなく、感染拡大の生じる前から既に存在しているのであり、他の場所で生じた可能性がある」と指摘した。現時点で、いくつかの国々は症例を技術的に追跡し、新型コロナウイルスの出現時期が中国よりも早いことを事実によって示している。中国は感染症の政治利用やスティグマタイゼーションに断固として反対し、引き続きウイルス起源解明の世界的な科学研究に積極的に参加していく。 中国は多大な犠牲と努力を払って、比較的短期間で感染拡大を抑制した。中国は公開性と透明性及び責任ある姿勢で、国際的義務を積極的に履行し、直ちにWHOや関係国及び地域の機関に感染状況を通知し、新型コロナウイルスの遺伝子配列などの情報を発表し、感染防止・抑制と治療の経験を余すところなく各国と分かち合った。中国は実際の行動によって世界の何千何万もの人々の命を救う手助けをし、人類運命共同体の構築を後押しするという中国の願いと大国としての責任感をはっきりと示した。 世界で最も医療技術が進んでおり、最も先進的で資金力を持つ国である米国は、新型コロナ対策でどのような答案を提出したか。米国が全ての中国国民に対して国境を閉ざした2月2日の時点で、米国の公表した感染者数はわずか10数人だった。だがそれからわずか数か月で、米国の累計感染者数は700万人に近づき、死者数は20万人を超えた。 米疾病予防管理センター(CDC)のトム・フリーデン元所長は、「本来ならこのような状況にならなくて済んだはずだ。米国の対策がより有効なものだったら、何千何万もの米国人が死ぬことはなかった」と指摘した。米国は公然と他国の新型コロナ対策物資を差し止め、ワクチン関連の他国の権利を奪い、自国の医療物資の輸出を禁止したうえ、WHOからの脱退を強引に決めて、世界の新型コロナ対策協力における最大のトラブルメーカーとなった。AFP通信は、「米国は国連で中国を非難することで、人々の間に広がる自国の新型コロナ対策不足への批判を覆い隠そうとしている」と鋭く指摘した。 新型コロナウイルスの感染拡大を放置した一方で、「政治ウイルス」を広める。これが米国の一部政治屋が日々続けている感染症対策のシナリオだ。国連機関のトップ、各国政府の代表、米国の大手メディア、国際的な医学の専門家も例外なく、感染拡大の政治利用とスティグマタイゼーションという米国の一部政治屋の行為を強く非難している。「冷戦思考に頼り、イデオロギーで線引きをし、ゼロサムゲームをしても、自国の問題を解決できないし、ましてや人類の直面する共通の試練には対処できない」。米国が自国の利益のために意図的に国連で仕掛ける対立と分断は人々から支持されず、ましてや思い通りになることはない。(編集NA) 「人民網日本語版」2020年9月24日 |
国連は「政治ウイルス」を広める場ではない
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