演出のスコット・シュワルツ(右から2人目)とカジモド役の3人(左から田中彰孝、海宝直人、飯田達郎)
ディズニーミュージカル「ノートルダムの鐘」の劇団四季版が、11日、東京・浜松町の四季劇場「秋」で開幕する。原作は文豪ビクトル・ユゴーの代表作「ノートルダム・ド・パリ」。従来のディズニーのイメージを覆すような複雑でシリアスな人間ドラマで大人の心を打つ。
ディズニー・シアトリカル・プロダクションズが製作し、2014年に米国で初演。「ライオンキング」や「アラジン」などディズニーミュージカルが絶好調の四季だが、「ノートルダムの鐘」はこれまでのファンタジー色の強い作品とは一線を画す重厚な作品だ。
15世紀末のパリを舞台に、ノートルダム大聖堂の鐘突き男カジモド、聖職者フロロー、警備隊長フィーバスと、3人が愛するジプシーの娘エスメラルダの間で複雑に絡まる愛の物語。
演出のスコット・シュワルツは米国の大統領選に触れ、「政治的リーダーが壁を作って他者を排除する傾向が強まっている。それはジプシーを排除しようとするフロローの考えそのもの。初演時よりもさらに普遍的なテーマを持つ作品となったのは残念」と話す。
楽曲は、ディズニーのアニメーション映画「ノートルダムの鐘」に基づき、アラン・メンケン作曲、スティーブン・シュワルツ作詞。「舞台版ではアニメ版よりもシニカルな世界観の原作に立ち返った。残酷で痛々しいが、闇の中に力強い光がある。望みをあきらめずに求めるという光」。純粋な心を持ち、エスメラルダを一途に愛するカジモドが、その象徴だ。カジモド役は海宝直人、飯田達郎、田中彰孝のトリプルキャスト。
チケットは来年6月25日分まで発売中。0120・489444(劇団四季予約センター)。
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