
幕下優勝を報告する照強=1日午前、兵庫県南あわじ市役所、大塚加織撮影

阪神・淡路大震災の当日に兵庫県・淡路島で産声を上げた力士、照強(てるつよし、21)=本名・福岡翔輝=が1日、出身地の同県南あわじ市の市役所を訪れ、九州場所の幕下優勝と新十両昇進を報告した。被災者を照らす太陽のような存在に――。そんな思いで力士になった青年は来年1月17日を初めて関取として迎える。
被災者を照らす光に 淡路出身の新十両が誕生
どすこいタイムズ
あの日、照強は南あわじ市の隣にある洲本市の病院で生まれた。震源から近い街。母親の菊井真樹さん(43)によると、救急車のサイレンが鳴り響き、余震の不安を感じるなかでの出産だった。
幼い頃はよく風邪をひき、病気がちだった。柔道を習って体を鍛え、小学4年の時に地元の神社であった相撲大会で好成績を収めた。真樹さんは「ずっと相撲を続けたい」と話す息子の願いを聞き入れ、地元の相撲道場へ通わせた。
中学時代に全国大会に出場する…